歩く先に雲がある
それも雨雲ってやつ、トホホ。
旅先でも合気道場でも初めて会った人の名前を尋ねるのを忘れてしまう。
さらに聞いてもすぐに忘れてしまう。
だからついその特徴で呼び合う。
「イスラエルの人が昨日は靴下を二枚履けばよかった。と言っていたから自分も今日それをやっていい感じ。」とミーア。
そういえばママがくれたウールソックスを履いた時も同じことを言っていた。
彼はいつも薄手の靴下を履くけど、やっぱり厚いほうが足を守れる。
でもそういうこと早く教えてほしいものだ。
私は最後のきれいな靴下とばかりに一枚しか履いていない。
彼は新しい靴下の上に既に履いた臭い靴下を重ねているらしい。
「彼、足に水膨れあるでしょ。」
「うん、いっぱい。」
聞けば結構ひどい状態らしい。
テーピングがなさそうなので、朝、貸そうとしたけどいいと言われたとのこと。
昨日の私と一緒だね。
とにもかくにも、無事な足でいてほしい。
雨雲に向かって歩いているから結果、こうなる。
ポツポツ雨。
でも濡れるか濡れないかくらいの強さだから大丈夫かな。
雨次第に強くなる。
ここはずっと降り続けているのか既に水たまり。
大丈夫じゃなくなった。
「レインコート着る。」とミーア。
先を身えばまだまだ雲。
私も一緒に切るが、二人とも上着だけ。
上着はいつでも出せるようにと上のほうにいれておいたけど、昨日のミーティングで雨のことなど言われなかったもんだからパンツはバックのパックの底。
なんだよ、気づけば霧の中を歩いているじゃないか。
すごい天気の変化。
いつか止むだろうという私たちの期待は見事に裏切られ、雨は強さが増し本格的に降り始める。
軽く濡れていただけのパンツは全体的に濡れはじめ、今更レインコートパンツを履いても「後の祭り」と感じさせる状態。
びっしょりだぜ。
こんな時に石ころ道、滑りを増して言葉がなくなる。
どこまでも続くよ道はどこまでも。
すでに先が見えない雲の中。
あっ、湖があるらしいよ。
1つは10分で行けるらしい。
まぁ行く気はしない。
こんな雨の中でも生理現象止まらない。
「トイレする。」と私。
「待って、人が来る。」
ミーアの声を聞き、すぐさまパンツを上げる。
するとアメリカ人カップルとイスラエル人男性グループだ。
彼らは湖の方向から戻ってきた様子。
「湖どうだった? 」
「トライはしたよ。でも霧で何も見えなかった。」
ってことは彼らは20分くらい前にここに到着したのか。
先にハットを出て、もっと差が生まれているかと思った。
自分たちはハットの中でも猛烈のろま組と思っていたけど、そうでもなかったのねとちょっと気が上がる。
見ると彼らも上にはレインコートは、パンツはずぶ濡れ。
それを唯一避けられているのはアメリカン奥さんのみ。
彼女だけが雨用パンツを履いており、水をしっかりとはじき、自慢顔。
なんでも備えアリですなっ。
彼らが去り、トイレを済ませる。
長かったグレートウォークも残り2時間半だ。
そっかぁ。今思えば、ここの高地で雨が降っているから途中の川にはしっかりと水が流れていたんだね。
予測しておけば良かった。
そういえばワカパパビレッジIセンターでも最終日の南ではシャワー予報と言っていたではないか。
こう雨が続くと気温が上がらない。
足は雨に濡れ、上半身は汗で蒸せ、体温が奪われる。
つい水を飲むのを忘れてしまうから、喉が渇いていなくても、気づいた時に水を口に含むよう互いに気を使った。
真実
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真実は「葛藤の解放と純粋な自己なる創造の現実化」をテーマに日々、生きている気ままな幸せ人です。 瞑想を通し、感じたこと、学んだこと日々の経験から感じたこと、学んだこと。 様々なことを様々な形で自分の変化と共に歩む真実なりの方法をご覧ください。
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