体温も奪われこの状況。
心に現れるみじめさよ。
水飲みの時に気づいたよ。
まるで霜が降りたミーアのお鬚様。
下は砂利道の上に小石がコロコロしていることがある。
つい疲れて小石の上に乗り足が滑ると靴が親指に当たって痛い。
それを何度か繰り返すぅ。
うぅ~。
痛いしみじめだよぉ~。
まだ先は2時間以上ある。
「森とか出てこないかな?」
「出てこないよ、なんで?」
「休憩したいから。」
私が思い描く森での休憩は雨から守れた場所でホットティーを飲み、体を温めること。
でも朝からむくんで疲れも溜まっているからうまく言葉として表現出来なかった。
だからミーアも勘違いする。
「ここならちょっと雨避けられるよ。」
そこは下り坂の途中、山が側面となり雨が少ししのげる場所。
ミーアは優しく言ってくれたんだけど、思いが通らない私はつい気持ちが落ちる。
「いい、いい。」
道はタラナキ滝コースとちょっと似ている。
そういえばその時も帰りは霧雨だったな。
すると雨が次第に止み始める。
と思えばまた降ることもあったけど、どうやら歩いている方向が変わったのか雨は霧状になりそして止んだ。
後ろから来た人が何気なく、声をかけてくる。
でも私は離れていて聞き取れなかった。
にも関わらずミーアはしっかりと返答。
なんと言われたのか尋ねてみれば、
「こんなはずじゃなかったでしょ。」
??????
どんなはずじゃなかったの?
「だから雨が降るなんてこと。」
あぁー多分、彼らも昨日ハットを利用してレンジャーの良い天気を信じて歩いてきた人たちね。
確かに彼らもレインコートは上だけ。
それにしても、突然そのように話しかけられて、天気の会話を結び付けられるミーアがすごいわ。
向かいから歩いてくる人たちが増えてきた。
私たちと同じようなバックパックで重たい荷物を背負っている人たち。
まだ始まって間もないアンティクロックコースを行く人たちだ。
自分たちが選んだクロックコースが正しかったのかはわからない。
でもハットなどでいろいろと聞いていたら、ミーアの意見はこちらで良かったとのこと。
それは二日目のトンガリロアルペンクロッシングと遭遇するコースでのこと。
もし逆コースを選んでいれば彼らとは逆方向から進むこととなる。
あの山の上の灰の滑りやすく道が狭いコース。それを大荷物を背負った人が大行列の逆に歩いていれば・・・・。
いい迷惑、自分も多分不快に感じることだろう。
実際、逆切れされることもあるらしい。
そう思えば、確かに自分たちが選んだコースが正解といえよう。
「このコースが終わった後、まだ8km歩ける?」とミーア。
「どうして?」
「それがアンティクロックコースで次のハットを飛ばし、マンガテポポハットに行くコースなんだよ。」と。
あぁこの雨の後かぁ、嫌だなぁ。
やっぱり自分たちが選んだ日程コースが一番なんだ。
いつも損得ばかり考えて、後悔して悩む自分。
いい加減、自分の判断にもっと自信を持てるように信じられるようになりたい。
そうしたらもっと自分に苦労をかけずに済むのに。
周辺は初日にみた紫ピンクの色に囲まれた草原道となり、さらに人とすれ違うことが増えた。
もしかしたらもっと前の道から花は咲いていたのかな?
雨で全然気づかなかった。
霧も晴れて、心にも余裕が生まれてきたんだね。
「なんだか横から声援を送ってくれているみたい。」
ミーア、いい発言だ。
おっ、看板が教えてくれた、後1時間。
あれだけ長いと思っていた雨の中でのハイキング。
そして3泊4日のコースも残すところあと1時間で終わると思うとなんだか・・・・。
人ってなんとも変わった生き物で、辛い中にいれば「いつ終わるのか、いつ終わるのか。」と思うけど、それが自分にとって非常に有意義な体験だとしたらその終わりが近づくことすら名残惜しく感じてしまう。
真実
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真実は「葛藤の解放と純粋な自己なる創造の現実化」をテーマに日々、生きている気ままな幸せ人です。 瞑想を通し、感じたこと、学んだこと日々の経験から感じたこと、学んだこと。 様々なことを様々な形で自分の変化と共に歩む真実なりの方法をご覧ください。
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