確かに空港バスは周回している。
しかし同じ場所から出るとは限らないよ、ミーアさん。
空港バスは通常出発ロビーに到着し、到着ロビーから出発するものなのだから。
それを言っても聞かないミーアのために仕方なく、下車した出発ロビーの外に出る。
調度バスは来ていたものの乗せる気配は一切なく、ドアは開かない。
そこでミーアも気づいたようで、「わかったよ。」とのこと。
ホッ。
やばいよっ、やばいよっ。
入国審査で思いのほか時間使っちゃったよ。
多分、荷物受取場では私たちの便の周回は終わり、荷物その辺に置いてあるんじゃないの?と心配するも、荷物はまだ回っていました。
ホッ。
入国審査の列の長さ、並びながらも疑います。
一応、審査用に設けられた並び場がありますが、到底足りず列は後ろへと延び、トイレ前の大きな広場へ。
広場から部屋の端に沿って曲がり、もう一度、壁に合わせて曲がり、入国審査場へと降りてくるための階段下まで伸びている状態。
次並ぶ人は階段?
これだけ長い列ができる理由は1つ。
進みが遅いんです。
ノロノロゆっくり前進。
眠気に負けじと映画を見るものの、疲労と満腹で眠気が再びやってきます。
よしっ、それではと、3人席利用だからこそできる技、ミーアの膝の上に頭を乗せて横になります。
これぞっ、人が眠れる姿勢。
足は曲げないといけませんが、横になって寝られ、身体の向きの足の方向も位置も自由に出来る至福の時。
至福の時間をミーアにも。
変わりばんこに姿勢を入れ替え、短いながらもしっかりとした睡眠をとります。
ミーアの待つ席に戻ります。
狭い席で窮屈に過ごしていたため、解放されて体が生き返ります。
そして、気づくこと・・・体が痛い。
いろんなところが凝り固まってしまったみたい。
人がいないことをいいことに、前の席の背もたれに足を乗せて、頭よりも高い位置へ。
ずっと下にあった足は快適とばかり、血の巡りをよくします。
しばらくして二人で足のマッサージしあいっこ。
刺激を忘れていた足はどこを押されても敏感に反応し、脳にまでその刺激が伝わるよう。
マッサージされながらのマッサージにも関わらず、互いに気持ちよさに浸り、眠気すら帯びてきました。