人とは勝手な生き物だ。
特に私は自分がわがままな性格であることは重々承知している。
自分がパニックになりこれ以上進めないと言ったのに、その後のご褒美を聞かされまた興味が沸いたにも関わらず勝手に注文まで付ける。
「もっと奥まで行かなくていいなら、私も見たい。だけどずっと手握っていてね。」
そんな自分が情けなくもあるが、正直に思いは伝えよう。
彼は苦笑しながらもOKを出してくれ、再び向かうことに。
先ほどまで行った場所に先ほどの青年がいる。
彼も行ってみれば一人、不安になったに違いない。
マイクの得た経験を彼にも話すと彼も一緒に待つことに。
静かにじっとして目が慣れるのを待つ。
すると別のカップルがライトテカテカ、おしゃべり放題。
怖さ軽減のため気持ちがわかるが、ムードが崩れる。
燃えるぜ、やる気だぜ、今回は逃げないぜっ!
心に3つの誓いを立てて一年ぶりにチャレンジ。
トンネルの中のもっと奥へと続く別のトンネル。
真っ暗で何も見えない。
昨年は1つのライトで二人の足元の照らしながら進み、途中、半泣き状態で諦めた私。
しかしミーアは楽しんでいた。
今年は私も楽しみたいと意気込んでいるのだ。
ワクワクミーアとドキドキ私、互いにライトを持って進む。
怖くないと自分に言い聞かせ奥に進む。
地面には水がまり、後ろを振り向くとこんな感じ。
橋を渡ってすぐそばに長い椅子があった。
ここでランチもいいねと言いながらトイレに向かうと正方形の大きなベンチを見つけた。
「こっちでランチにしない?」
「いいやっ、さっきの場所で食べる。」
出たっ、頑固ミーア。
彼の心はあそこでランチと決まってしまったようだ。
時たま彼は変なことに頑固になる。
これお父さんから譲り。
ミーア両親は金曜日はデートの日。
まぁデートの日とは外食デーという意味、そして彼にとって外食デーと決めたら外食デー。
私、今、こんな場所を歩いています。
いいねぇ~、いいわぁ~。
道を整備してくれているからこそ私のような初級コースを望むものでもこんな素敵な景色を見ることができる。
ありがとう。
見覚えのある川、カランガハケ渓谷に繋がっている。
シダは種類が変わったのか茎が黒くなっている。
今回も彼だった、お初キノコをみつけたのは。
サルノコシカケらしきその姿。
いかにも「僕をステップに登ってください。」と言わんばかり。
近くの倒れ木にも同じきのこちゃんがいたので触ってみる。
表面がツルツルしている。
ってことは"「僕をステップに登ってください。」と言わんばかり"と思っていたけど、実際は罠だな。
2つ木がくっついて一緒に成長している。
1つは太っちょで頭がアフロ。
もう1つは細く背が高いから写真に全体が映らないよ。
「違う木同士がくっついているなんて珍しい。」
「多分、両方ともシダだよ。」
ミーアに言われ、上を向けば、細くたか子も上部にシダの葉つけていた。