「ならいいやっ、みんながそんなに勝手なことやるなら私も自分の聞きたい音楽大音量で流す。」
今年、ミーアがキャンパーにステレオを搭載した。
「ドライブシートの鍵貸して。」
私は既にやると決めた、皆と同じように私も他人への配慮を止めて、自分のやりたいことやる。
それを肌で感じたのか、ミーアはとっさに体勢を直し、車出発へとの準備を始めた。
そこで気づく。
そっかぁ・・・私は他人がうるさくしても我慢しないととイライラしていたけど、彼らと同じことをしようとするのは別のアピールとしてありなのかもしれない。
ある程度の木陰に恵まれれば青空の恩恵を素直に感じられる。
雨の日ハイクもそれなりに味があっていいものだけど、素直に気持ちと言えるのはやっぱり晴れの日ハイク+適度な木陰。
ここまで来れば安泰だ。
息切れはなくなり、景色を見ながら悠々歩く。
行きではいろいろとブゥブゥ文句を言っていたバンパイアミーアだけど、先ほどの牧場から比べると木々があることが救いとなり朗らかなご様子。
このコースは周回コースではない。
復路なれば往路で訪れた道を引き返す、既にわかっている道。
前回のぬかるみコースも折り返しコースで、復路は早く歩きたいと言っていた。